初心者のための大輪朝顔作り　一、栽培の準備　４．資材（４）あると便利な道具

花銘記入用ラベル(名札)、鉛筆・油性ペン
　木製ラベル、プラスチック製ラベル、ひもで下げられるプラスチックラベル等がある。書き込みがたくさんできる長めのものが便利。木製は表面が剥けないしっかりしたものを選ぶ。鉢土の湿り具合を測る目安にもなる。プラスチック製は鉛筆書きができると次年度も再利用できる。
土ふるい(2mm、５mm、10mm、20mm)
　培養土の微塵ふるい、砂や腐葉土、赤玉土、砂利の粒度をそろえるのに使用する。
移植ごて、移植用竹べら・箸・フォーク・トング
　移植時に使用する。自分に使いやすいものを一つそろえればよい。
摘芯はさみ
　刃先が細く、切れ味の鋭いもので、手になじむものがおすすめ。
バケツ(水かけ用、薬剤調合用、肥料用、培土配合・増し土用)
　栽培鉢数と用途に合わせて最適な容量のものをそろえる。容量目盛を入れると使いやすい。
水かけ用の水差し、如雨露、柄杓
　小苗育苗時は少量をまんべんなく鉢土に水かけできるよう、口が細いものが重宝する。小さな機械油さしが金物店、ホームセンターで入手できる。
　本鉢への液肥施用、水やりのとき、200ｍLの柄杓があると重宝。
液肥計量用及び薬剤計量体積計(スポイト、メスピペット、メスシリンダー、計量スプーン(大匙)、計量容器<メジャーカップ>、ペットボトル)
　液肥は使用量も多く、1,000～500倍希釈が多いので、持ち運びが可能なバケツの最大容量から、１mL単位で10～20ｍL計量できるもので、液を出し切った時の容量で目盛がついたものが便利。
　薬剤計量用は、液肥計量用と別にそろえたい。量るとき壁面に液が付着して残りやすいので、液切れがよいもの(プラスチック製)を選びます。薬剤によって希釈倍率に幅があるが、1,000倍希釈の薬剤が多いので、使用量が10リットルまでなら１mL単位で10ｍLまで計量できるもの、使用量が1リットルまでなら0.1mL単位で1mLまで計量できるもので、液を出し切った時の容量で目盛がついたものが便利。
薬剤散布用噴霧器
　ホルモン剤など、少量散布であれば霧吹タイプのもの、手押噴霧器、50鉢までの薬剤散布であれば5～6リットル散布できる手動加圧式噴霧器、動力噴霧器を用意しておくと便利。
栽培記録用ノート、カメラ
　少しでも早くに栽培上手になるためには、まずは基本を身に着け、その後自分の栽培場に適した管理技術を身に着けることが重要です。よって、教科書や指導者の教えから学ぶとともに、気候や栽培場の朝顔の生長から学ぶ姿勢が必要です。これはその時々の植物の変化をよく観察することに始まります。芽、葉、茎、蕾、培養土の様子や変化を注意深く観察する習慣を身に着けたいものです。しかし、観察して発見したことも、そのときは覚えていても、いざ翌年に体験を生かそうにも、記憶があやふやになってしまい生かし切れないことになりがちです。ついては、観察結果を記録し、それを年々積み上げていき、過去の気象記録と生育具合の照らし合わせや、病害虫の発生時期、成功・失敗などの記録と比較することで、自分の栽培場における栽培管理の対応、改良や、今後の管理方針や計画を速やかに立てることができるようになります。
　まずは自分で気づいたことをとにかく記録することから始めましょう。記録する内容は、一般には培養土の材料・配合比率、播種品種銘、天候・気温、その日の苗の葉の展開枚数や葉色の変化、着蕾の確認、病害虫の発生程度などの観察内容、肥料施用、防除管理などの作業概要を、日誌形式で記載するのがよいと思います。年々記録様式を改善し、書きやすく、見やすく整理・取りまとめやすい形にしていけばよいでしょう。
　胚軸、葉の様子、草姿や花の記録に、写真は早くて忠実に記録してくれます。デジタルカメラであれば撮った写真もすぐ確認でき、大量の写真も整理しやすく便利です。

葉色カラースケール
　名人ともなると肥料の効き具合を葉色の微妙な変化から判断できるが、初心者には容易ではない。稲の葉色カラースケールを利用すると、微妙な変化を計ることができるので重宝する。
　使い方は、太陽を背にして、最も大きい葉をカラースケールの上に乗せ、最も近い色の数値を読む。中間色の場合ははさむ色の数値の平均を取る。できれば早朝と真昼、夕方を除いた時間帯に見ると、正確に判定できる。
水分計(竹串、木製ラベル)
　これも名人ともなると鉢土の乾き具合を鉢を持ち上げたり木製ラベルの湿り具合から判断できるが、初心者には容易ではない。ｐFメーターがあると、鉢土の乾き具合を数値で判断できる。
ｐH測定紙(ｐH測定試薬、ｐHメーター)
　鉢土の酸度を定期的に計ることで、肥料のバランスや根へのダメージへの対処を探ることができる。
　朝顔の適正酸度はｐH6.2～6.8の弱酸性。植えたばかりのときは適正でも、経過とともにｐHが低くなる。適正値からはずれると微量要素が吸収できなくなったり、細菌の繁殖による土壌病害、根腐れなどの諸症状が発生しやすい。ｐHが低い場合は消石灰や炭酸カルシウム、苦土石灰等で中和する必要が生じる。
　鉢土に差し込んで計るｐHメーターは計測が容易だが寿命が短い。鉢土を水に溶いて計るｐHメーターは計測値が比較的正確だが高価で、定期的に校正が必要となりメンテナンスが煩雑である。ｐH測定試薬や測定紙は1回あたりの経費はかかるが、頻繁に計測するものではないことから栽培期間あたりでは最も経費がかからない。
　ｐH測定紙・試薬による計測方法として、鉢土を取り、水に混合してその水のｐHを計る方法が一般的だが、根が鉢いっぱいに張っているときに鉢土を取るのは躊躇してしまう。そこで、鉢土を取らずにｐHを計る方法を紹介する。鉢底穴から一滴でるかでないかの水をやり、５分ほど経ってから少量の水を再度、鉢にかん水して鉢底穴から排水を受け、測定紙・試薬で計測する。一般的な方法と比べても差は少なく、おおまかな傾向を調べる分には十分実用的な方法と思われる。
洗濯バサミ
　蔓先端が届いた支柱の針金の位置に挟んでおき、翌日の伸び具合を測ったり、鉢の良・不良を区分するため、支柱に挟んで印としたり、根やけを防ぐための遮熱シートを鉢に取り付けるときに挟んでとめたりと、便利。

初心者のための大輪朝顔作り

一、栽培の準備

4．資材

（４）あると便利な道具

i　必需品

ii　なくても構わないが、あれば重宝するもの

初心者のための大輪朝顔作り

一、栽培の準備

4．資材

（４）あると便利な道具

i 必需品

ii なくても構わないが、あれば重宝するもの

i　必需品

ii　なくても構わないが、あれば重宝するもの